2023年01月30日
(2023-01-30 11:07:41)祭[1]のかえさ見るとて、雲林院[2]、知足院などの前に車を立てたれば、郭公[3]も忍ばぬにやあらむ啼くに、いとようまねび似せて[4]、木高き木どもの中に諸声に啼きたるこそ、さすがにをかしけれ。
郭公はなほさらに言ふべき方なし。いつしかしたり顔にも聞えたるに、卯の花[5]·花橘などにやどりをして、はた隠れたるも、ねたげなる心ばへなり。
五月雨[6]の短か夜に寝ざめをして、いかで人より先に聞かむと待たれて、夜深くうち出でたる声のらうらうじう愛敬づきたる、いみじう心あくがれ、せん方なし。
六月になりぬれば、音もせずなりぬる。すべて言ふもおろかなり。
夜なるもの、すべていづれもいづれもめでたし。乳児どものみぞさしもなき。
因为要去看归来的贺茂祭的勅使行列,就把车子就停在雲林院、知足院的前面。子规忍不住地不能保持沉默的叫了起来。因为它的叫,其他的鸟也很夸张的模仿着在高高的树丛中齐声啼鸣。不过,这样的鸣叫真的很有趣的。
子规的叫声真的没办法形容了。不知不觉中就听上去变得很是得意地鸣叫着了,还调皮的在空木花、橘树花丛中一忽儿露脸一忽儿隐身的徜徉着了。
在梅雨天的短夜里,忽然醒了,心想总得设法比别人先听到子规夜啼的初声,自然便是慢慢的等待。夜深后的子规,叫出的声音真的很可爱,那情绪也很丰富,心便被深深地吸引了,无从摆脱。
可是到了六月份就完全不出声了,大概它以为一直叫着的话未免太荒唐了吧?
大凡晚上鸣叫的东西,无论什么都是好的。只有婴儿的啼哭是例外。