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杂谈 |
2015年9月25日付時事速報(時事通信社)に掲載された「莫邦富の『以心伝心』講座」第366回「以管窺豹」をご案内します。
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第366回「以管窺豹」
ご存じの方がかなりいらっしゃるかもしれないが、日経中文網に、私のコラムがある。そのタイトルは「莫邦富的日本管窺」となっている。以前、このコラム、つまり「莫邦富の『以心伝心』講座」の第291回に、「窺一斑而知全豹」という表現を取り上げたことがある。
その中に、「中国には、『以管窺天』『管窺之見』といった四字熟語がある。細い管の穴から広い空をのぞき見ることを想像していただければいい。空のほんの一部しか観察できない。だから、これらの四字熟語は、見識の狭いことのたとえとしてよく使われている」と書いてある。...
しかし、それでも広い空の一部を観察できる。今回はこのような心境で、次の本の書評を書こうと思っている。
私の手元には、白桃書房という出版社から出された『中国製造業の基盤形成-金型産業の発展メ カニズム』という本がある。李瑞雪、天野倫文、金容度、行本勢基という4人が書いた学術書だ。
学術書となると、無味乾燥、難解なカタカナ表現が多いといったイメージが付いている。一般の読者はやはりこの種の本を敬遠してしまう。私もその覚悟をしたうえで、この本を読み始めたのだ。
しかし、意外なことに、豊富な現場実例を挙げながら、同書は会社の経営責任を背負っている金型製造会社の創業者や経営者たちをできるだけ丁寧に書いていると思う。単純なプロフィールだけではなく、その人がもつ人間味まで炙(あぶ)り出して書いているような気がする。十分な読み応えを感じている。
たとえば、大連に進出したある精密金型企業のことを紹介するとき、その社長のエピソードは次のようだ。
哈爾濱(ハルビン)出身の残留孤児で、日本の親戚を頼って、1983年から東京にある機械加工の職業訓練学校で学んだ。その後、品川区の金型企業に11年半勤務し、プラスチック金型製作に関する機械加工、設計、製図などを習得した。その後、川崎市の金型企業にも5年勤務した。こうした仕事をするなかで、精密金型の設計?製作にもかかわり、ソニーや京セラ向けデジタルカメラのケースの金型なども担当した。そのいずれも当時では世界でもあまり見られない軽薄短小系の製品であり、高度な金型技能が求められた。1999年、会社を退職したのち、中国に戻ることを決断し、やがて大連で起業した。5人でスタートしたこの会社はいまや100名くらいの従業員を抱えるまでに成長した。
このように書かれると、その会社の様子やその会社が置かれている大連という町の様子、そして金型市場の規模に対するある程度の推測ができる。私にとっては以管窺豹の効果が得られた。つまり、一部しか見ることはできなかったが、全体の様子を推してわかるようになったのである。
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以管窺豹(yǐ guǎn kuī bào)イー コワン コイ パオ
http://ww1/large/926f6cc0gw1ewgcgckwpsj209q0dywfr.jpghttp://ww2/large/926f6cc0gw1ewgcgl5gptj21in0st7g5.jpg
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第366回「以管窺豹」
ご存じの方がかなりいらっしゃるかもしれないが、日経中文網に、私のコラムがある。そのタイトルは「莫邦富的日本管窺」となっている。以前、このコラム、つまり「莫邦富の『以心伝心』講座」の第291回に、「窺一斑而知全豹」という表現を取り上げたことがある。
その中に、「中国には、『以管窺天』『管窺之見』といった四字熟語がある。細い管の穴から広い空をのぞき見ることを想像していただければいい。空のほんの一部しか観察できない。だから、これらの四字熟語は、見識の狭いことのたとえとしてよく使われている」と書いてある。...
しかし、それでも広い空の一部を観察できる。今回はこのような心境で、次の本の書評を書こうと思っている。
私の手元には、白桃書房という出版社から出された『中国製造業の基盤形成-金型産業の発展メ カニズム』という本がある。李瑞雪、天野倫文、金容度、行本勢基という4人が書いた学術書だ。
学術書となると、無味乾燥、難解なカタカナ表現が多いといったイメージが付いている。一般の読者はやはりこの種の本を敬遠してしまう。私もその覚悟をしたうえで、この本を読み始めたのだ。
しかし、意外なことに、豊富な現場実例を挙げながら、同書は会社の経営責任を背負っている金型製造会社の創業者や経営者たちをできるだけ丁寧に書いていると思う。単純なプロフィールだけではなく、その人がもつ人間味まで炙(あぶ)り出して書いているような気がする。十分な読み応えを感じている。
たとえば、大連に進出したある精密金型企業のことを紹介するとき、その社長のエピソードは次のようだ。
哈爾濱(ハルビン)出身の残留孤児で、日本の親戚を頼って、1983年から東京にある機械加工の職業訓練学校で学んだ。その後、品川区の金型企業に11年半勤務し、プラスチック金型製作に関する機械加工、設計、製図などを習得した。その後、川崎市の金型企業にも5年勤務した。こうした仕事をするなかで、精密金型の設計?製作にもかかわり、ソニーや京セラ向けデジタルカメラのケースの金型なども担当した。そのいずれも当時では世界でもあまり見られない軽薄短小系の製品であり、高度な金型技能が求められた。1999年、会社を退職したのち、中国に戻ることを決断し、やがて大連で起業した。5人でスタートしたこの会社はいまや100名くらいの従業員を抱えるまでに成長した。
このように書かれると、その会社の様子やその会社が置かれている大連という町の様子、そして金型市場の規模に対するある程度の推測ができる。私にとっては以管窺豹の効果が得られた。つまり、一部しか見ることはできなかったが、全体の様子を推してわかるようになったのである。
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以管窺豹(yǐ guǎn kuī bào)イー コワン コイ パオ
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