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野蔷薇 小川未明

(2014-05-25 16:03:09)
标签:

野蔷薇

小川未明

战争

国境

日本散文

分类: 日本随笔

野ばら野蔷薇)


翻译:王志镐


作者介绍:小川未明(18821961),日本童话作家、小说家。生于新泻县高田市。1905年在早稻田大学英文系毕业前夕,写了《雪珠》,刊登在《新小说》杂志上。毕业后曾担任《少年文库》、《读者新闻》等报刊编辑和《北方文学》杂志主编。1926年以后主要从事童话写作,他是日本现代童话创作的先驱者,是多产的童话作家,被称为“日本的安徒生”。一生创作了7800篇童话,有12卷本《小川未明童话全集》。他的童话具有浓郁的抒情色彩。代表作有《野蔷薇》、《牛女》、《红蜡烛和人鱼》等。

 

正文:

 

大きな国と、それより少し小さな国とが、隣り合うってていました、当時、その二つの国の間には、何事も起こらず、平和でありました。


一个大国和一个比其小的国家接壤。当时,两国之间无任何纠纷,和平共处。

 

ここは、隣から遠い国境だあります。そのには、両方の国から、ただ一人ずつの兵隊が派遣されて、国境を定めた石碑を守っていました。大きな国の兵士は、老人でありました。そうして、小さな国の兵士は、青年でありました。


这是一处远离首都的边境所在。在这里,两国都只派遣一个士兵守护着国境线上的界碑。大国的士兵是一个老人,而小国的士兵是个青年。

 

二人は、石碑の建っている右と左に、番をしていました。いたって寂しい山でありました。

そして、まれにしか、その辺を旅する人影は、見られなかったのです。


二人在界碑的一左一右值班,是一处十分寂寞的深山,因此很少能见到游客的身影。

 

初め、たがいに顔を知り合わない間は、二人は、敵か味方かというようなかんじがして、ろくろくものもいいませんでしたけれど、いつしか二人は、なかようしになつてしまいました。二人は、ほかに話すをする相手もなく、たいくつであったからであります。そして、春の日は長く、うららかに頭の上に照りかがやいているからでありました。


开始时当二人还不认识时,都怀有一种敌我双方的感觉,很少与对方说话。可是不知何时,二人却成了好朋友。这是由于除了两个人之外,没有任何可以说话的伙伴,同时也是由于春天的太阳长时间暖洋洋地照在头上的缘故。

 

ちょうど国境の所には、だれが植えたということもなく、一株の野ばらがしげっていました。その花には、朝早くからみつばちが飛んできて、集まっていました。その快い羽音が、まだ二人の眠っているうちからゆめごこちに耳にきこえました。


正好在国境线处,没有任何植物,只有一棵茂盛的野蔷薇。蜜蜂一大早就飞来聚集到它上面采蜜。当两个人还在睡梦中,蜜蜂那悦耳的振翅声就传入了耳中。

 

「どれ、もう起きようか。あんなにみつばちが来ている。」と、二人は、申し合わせたようにおきました。そして、外へ出ると、果てたして、太陽は、木の梢の上に元気よくかがやいていました。

于是,两个人就会不约而同地说道:“啊,该起床了。蜜蜂都来了这么多了。然后到外面一看,果然太阳已经照在树梢上了。

 

二人は、岩間から湧き出る清水で口をすすぎ、顔をあらいにまいりますと、顔を合わせました。

「やあ、おはよう。いい天気でございますな。」

「本当にいい天気です、天気がいいと、気持ちが清々します。」


当两个人准备用岩石缝里涌出的泉水漱口洗脸碰面时,就会站在那里交谈几句:

啊,早上好,今天正是个好天啊。”

“的确是个好天啊。天气一好,心情也格外畅快。”

 

二人は、そこで、こんな立ち話すをしました。たがいに頭を上げて、辺りの景色をながめました。毎日見ている景色でも、新しい感じを、見るたびに心にあたえるものです。

于是两人就那样站着说说话。彼此都抬起头,眺望周围的景色。虽然是每天都见惯了的景色,可是每看一次都会有一种新的感觉。

 

青年は、最初、将棋の歩み方を知りませんでした。けれど、老人についてそれを教わりもしてから、このごろは、のどかな昼ごろには、二人は、毎日向かい合って、将棋を指していました。


青年最初不会下象棋,可是在跟老人学了一段时间之后,近来两人可以在每天温暖的中午时分对弈一番了。

 

初めのうちは、老人のほうがずっと強くて、こまを落としてさしていましたが、しまいには、当たり前に指して、老人が負かされることもありました。


最初,老人棋艺高超,下棋时要让棋给青年。可是到了最后,他棋子的走法应该与老人有得一拼,甚至还会赢过老人。

 

この青年も老人も、いたっていい人々でありました。二人とも正直で、親切でありました。二人は、一生懸命で将棋盤の上で争っても、心は打ち解けていました。


青年和老人都是很好的人,两个人既正直,又热情。虽然他们在棋盘上拼命厮杀,可是内心深处却十分融洽。

 

「やあ、これはおれの負けかいな。こう逃げ続けては、苦しくてかなわない。本当の戦争だったら、どんなだか知れん。」

と、老人は言って、大きな口を開けて笑いました。


“啊,这次又是我输了,这么逃来逃去真是辛苦。要是真的战争来了,不知是什么样子。”

老人说着,张大嘴笑了起来。

 

青年はまた、勝ちみがあるので、うれしそうな顔つきをして、一生懸命にをかがやかしながら、相手の王様を追っていました。


青年因为有了获胜的希望,一副喜逐颜开的样子,眼睛中闪着光芒,追赶着对方的老将。

 

小鳥は、梢の上でおもしろそうに歌っていました、白い薔薇の花からは、ようかおりを送ってきました。


小鸟在枝头欢快地唱着,白色的蔷薇送来了诱人的芳香。

 

冬は、やはりその国にもあったのです。寒くなると、老人は、南の方をこいしがりました。その方には、せがれや孫が住んでいました。


然而这个国家还是有冬天。天一转冷,老人就怀念起南方。那里住着他的儿孙们。

 

 

「早く、暇をもらって帰りたいものだ。」

と、老人は言いました。


“真想请个假早点回去。”老人说。

 

「貴方がお帰りになれば、知らぬ人が代わりに来るでしょう。やはり親切なやさし人ならいいが、敵、味方というような考えを持った人だと困ります。どうか、もうしばらくいてください。そのうちには、春が着ます。」

と、青年はいいました。


青年回答:“要是您回去了,一定会派一个不认识的人来。派一个同样和蔼可亲的人来还算罢了,要是派一个持有敌意的人来就难办了。请你无论如何再坚持一阵子。不久,春天就会来到的。”

 

やがて、冬が去って、また春となりました?。ちょうどそのころ、この二つの国は、何かの利益問題から戦争を始めました。そうしますと、これまで、毎日なかむつまじくくらしていた二人は、敵、味方の間がらになったのです。それが、いかにも不思議なことに思われました。


不久,冬去春来。正在这个时候,两国之间由于某种利益冲突而开始了战争。这么一来,两个和睦相处的人就成了敌我关系。这着实使人费解。

 

「さあ、お前さんとわたしは、今日からかたきどうしになったのだ。わたしは、こんなに老いばれていても少佐だから、わたしの首を持っていけば、あなたは出世ができる。だから、殺してください。」

と、老人は言いました。


老人说:“今天起你和我就成了敌对关系,我虽然已经这么老了,可还总算是个少佐。吧我的人头拿去,你就可以出入头地了。所以,请你把我杀了吧!”

 

これを聞くと、青年はあきれた顔をして、

「でしょう。わたしの敵は、ほかになければなりません。戦争は、ずっと北の方で開かれています。わたしは、そこへ行って戦います。」

と、青年は言い残して、去ってしまいました。


听了这话,青年大吃一惊。“你怎么能这么说呢?我和你为什么必须是敌我关系呢?我的敌人必须是其他人。战争正在大北方进行,我到那里去打仗。”

青年留下这几句话就离开了。

 

国境には、ただ一人、老人だけが残されました。青年のいなくなった日から、老人は、茫然として日を送りました。野ばらの花がさいて、みつばちは、日が上がってからくれるまで群がっています。今日、戦争はずっと遠くでしているので、たとえ耳をすましても、空をながめても、鉄砲の音もきこえなければ、黒い煙のけげすらみられなかったのであります。老人は、その日から、青年の身の上を案じてますた。日はこうして経ちました。


国境线上只剩下老人一个人。当青年人不在的日子里,老人便茫然度日。野蔷薇开了,蜜蜂从早到晚聚集在花丛上。目前,战争在很远的地方进行。因此,即使侧耳倾听或是遥望天空,既听不到枪炮声,阿看不见硝烟。老人从青年离开的那天起便担心着青年的命运,日子就这样过来了。

 

ある日のこと、そこを旅人が通りました。老人は、戦争はおわったということを告げました。老人は、戦争について、どうなったかとたずねました。すると、旅人は、小さな国が負けて、その国の兵士はみな殺しになって、戦争は終わったということを告げました。


一天,一位游人从此经过。老人便向他询问战争进展情况。于是,那位游人告诉他,小国被打败了,该国的士兵都被杀死了,战争结束了。

 

老人は、そんなら青年も死んだのではないかと思いました。そんなことを気にかけながら、石碑のいしずえにこしをかけてうつむいていますと、いつか知らず、うとうとと居眠りをしました。かなたから、大勢の人の来る気配がしました。見ると、一列の軍隊でありました。そして、馬に乗ってそれを指揮するのは、かの青年でありました。その軍隊は、きわめて静粛で、声一つ立てません。やがて、老人の前を通るときに、青年は、黙礼をして、ばらの花をかいだのでありました。


老人想,那样的话,青年也肯定死去了吧。当他心里想着这些事,坐在界碑的石基上低头沉思时,不知什么时候便迷迷糊糊地打了个盹儿。他觉得从好像从远处来了很多人。仔细一看是一队士兵。并且骑马指挥这些士兵的便是那位青年。这队士兵非常肃静,不发一丝声响。过了一会儿,当青年通过老人面前时,向他默默地敬了个礼。

 

老人は、何かものを言おうとすると、目が覚めました。それは、全くゆめであったのです。それからひと月ばかりしますと、野ばらがかれてしまいました。

その年の秋、老人は、南の方へひまをもらって帰りました。


当老人想要说什么时,就醒了。原来这是一个梦。打那之后,仅过了一个月,野蔷薇便枯萎了。

那年秋天,老人请假回到了南方。

 

[光村図書出版株式会社発行「小学新国語五年上」による。]

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