翻译1(土居健郎『「甘え」の構造』)

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渡米して最初のころだったと思うが、日本の知人に紹介された人を訪ねてしばらく話をしていると、「あなたはおなかがすいているか、アイスクリームがあるのだが。」と聞かれた。私は多少腹がへっていたと思うが、初対面の相手にいきなりおなかがすいているかと聞かれて、すいていると答えるわけにもいかず、すいていないと返事をした。私にはふだん、もう一回ぐらい勧めてくれるであろうというかすかな期待があったのである。しかし相手は「ああ、そう。」と言ってなんのお愛想もないので、私はがっかりし、おなかがすいていると答えればよかったと内心悔しく思ったことを記憶している。そしてもし相手が日本人ならば、だいたい初対面の人にぶしつけにおなかがすいているかなどと聞くことはせず、何かあるものを出してもてなしてくれるのにと考えたことであった。 『「甘え」の構造』土居健郎
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土居健郎
(1920-2009)東京生まれ。東京帝国大学医学部卒業後、米国メニンガー精神医学校、サンフランシスコ精神分析協会に留学。日本の精神科医、精神分析家。東京大学名誉教授、聖路加国際病院診療顧問。著書『「甘え」の構造』は日本人の精神構造を解き明かした代表的な日本人論として有名。