『城の崎にて』という小説を読んで私に深いイメージを残すのは「生命」という２つの字だった。作者は３つの小動物の描写を通じて生命というものを表している。

　蜂の死といえば、静寂と自然だと思っている。

　鼠の死というと、死の前のもの狂いでもがくことだと思っている。

　いもりの死といったら、偶然性だと思っている。

　要にすると、負傷後の医療先で３つの小動物の生と死を見た作者は生命に対する生に執着せずに死を恐れない静かな心境に到達したことを示している。

　でも、私たちは、どのように生命というものを取り扱わればよいのか。

　私はこういう台詞を聞いたことがある。「私は、私に生まれてきてよかった、誰にもない、私に生まれてきてよかった」。私たちは生命に感謝の心を持っているべきじゃないか。私は私に、動物でも、植物でもじゃない。人間というものだ。しかも、今の私は生きている。たとえ、紆余曲折だとしても、病気になったとしても、生きられるのを感謝すべきじゃないか。

　確かに、作者の言ったとおりだ。生命は脆いもので、無常なものだと思われている。だから、命を大切にすることは何よりだ。社会の発展の伴い、過労死という現象も多くなっている。彼らは名利を求めるために、ひたすら働いている。体を壊したらそれまでだということは彼らが知っていないか。命を大切しようではないか。

　生命の大切さは言うまでのないけど人間は亡くなったことは当たり前のことだ。生があれば死もあるに違いない。したがって、死を恐れないで毎日、最後の日として暮らせば、私たちの人生はきっと太陽のように輝いていると思う。