第11課 [こまる]
新しい言葉
おたく お宅 (您)府上,您家
おじょうさん お嬢さん
せいじんしき 成人式
(でんわが)かかる
(電話が)かかる
~さえ
まったく 全く
ねんれい 年齢
せいねんがっぴ 生年月日
かよう 通う
くわしい 詳しい
おこる 起こる
うりこみ
売り込み
~ものの
たつ 経つ
(~に)つれて
なんだか 何だか
きみがわるい 気味が悪い
にる 似る
めいぼ 名簿
こわい 怖い
じょうほう
てにいれる 手に入れる
または 又は
(~に)よって
ききだす
聞き出す
ほうほう 方法
けいけんスル 経験スル
まどり 間取り
にんずう 人数
カーペット
うむ
有無
おおて
大手
かでん
家電
メーカー
そうじき 掃除機
しょうじき 正直
~として
なにげない 何気ない
みもしらぬ~ 見も知らぬ~
なんらかの~ 何らかの~
もくてき 目的
かんりスル 管理スル
インターネット
ホームページ
アクセススル
やりとりスル
つうしんスル 通信スル
すすむ 進む
だんだん
こじん 個人
かねもうけスル 金もうけスル
ゆるす 許す
ざいさん 財産
こせき 戸籍
しそう 思想
しゅうきょう 宗教
いでんし 遺伝子
たにん 他人
まんいち 万一
あくようスル
~こそ
おそろしい 恐ろしい
[こまる]
「お宅のお嬢さん、来年二十歳になられますが、成人式のお着物の御用意はなさいましたでしょうか」と、ある日突然電話がかかってきた。確かに娘は来年の一月で二十歳になる。しかし、その店には今まで一度も行ったことがないし、名前さえ全く聞いたことがなかった。そんな店の人が娘の名前や年齢、生年月日、通っている大学の名前まで詳しく知っている。どうしてこんなことが起こるのだろうかと不思議に思った。
そのときは着物の売り込みぐらいにしか考えていなかったものの、時間が経つにつれて、何だか気味が悪くなってきた。娘の友達の家にも似たような電話が何度かかかってきて困ったということだ。これは、娘の通っている学校の学生名簿を店の人が持っているということを意味する。よく考えてみれば、怖いことだ。情報を売ったり買ったりしている会社があるそうだが、そのような会社は、社員名簿や学生名簿から必要な情報を手に入れているのだろう。又は、電話によって聞き出すという方法も考えられる。
私はこんな経験をしたことがある。ある日「お宅の間取りについてアンケートをお願いします」という電話があり、家族の人数、年齢、家の広さ、間取り、カーペットの有無、その色などについていろいろ聞かれた。大手家電メーカーが掃除機の開発のために行っているという言葉を信じて正直に答えてしまったが、こうして聞き出した答えも使おうと思えば立派な情報として利用できる。何気なく聞かれ、何気なく答えたことがみんな情報としてどこかに集められ、見も知らぬ人たちに何らかの目的で管理されているとしたら、それは無視できない問題ではないだろうか。
今はだれでもインターネットを使ってホームページにアクセスすれば、簡単に情報のやりとりができる。しかし、情報通信技術の開発が進めば進むほど、情報の管理がだんだん難しくなってくる。個人の情報が金もうけに使われるくらいならまだ許せるが、財産、戸籍、思想、宗教、そして遺伝子情報のようなものまで他人に知られて管理され、万一それが悪用されたら、それこそ恐ろしいことである。一人一人が個人の情報を守る方法を、今こそ考えなければならないのではないだろうか。
使いましょう
A 「~ものの」 虽然…但…
例:日本に来たものの、言葉が分からず困っている。
1.旅館の予約はしたものの、まだ電車のきっぷは買っていない。
2.日曜日に行くと約束はしたものの、どうしても時間が取れなくなってしまった。
3.日本語を習っているものの、使うのは学校の中だけだ。
4.新しいコンピューターを買ったものの、まだ使っていない。
5.デパートへ行ったものの、買い物をしないで帰ってきた。
B 「~につれて」 随着…
例:時間が経つにつれて、何だか気味が悪くなってきた。
1.暗くなるにつれて、だんだん通る人が少なくなります。
2.外国生活が長くなるにつれて、外国の友達も多くなってきます。
3.寒くなるにつれて、おなべを食べる家が多くなります。
4.年を取るにつれて、経験も増えてきます。
5.日本語が上手になるにつれて、友達も多くなります。
C 「~によって」 依靠… 是把某个事物作为一种手段。
例:電話によって、いろいろな情報を集める。
1.新しいコンピューターによって、データを作り直した。
2.外見を飾ることによって、自分をよく見せたいという人もいる。
3.おおぜいの日本人と話すことによって、日本語が上手になってきた。
4.目をよく見ることによって、相手の心を知ることができる。
5.コンピューターによって、遠くにいる人にいろいろなことを知らせることができる。
D 「~として」 作为…
田中先生は→
1.学校では先生として働いています。
2.家では父として子供たちに愛されています。
3.学校時代は良い学生として有名でした。
4.暇なときには選手としてバレーボールをしています。
5.十年後にはボランティアとして外国で働きたいと思っています。
E 「~ば~ほど」 越…越…
例:情報通信技術の開発が進めば進むほど、情報の管理が難しくなってくる。
1.荷物は少なければ少ないほど良い。
2.ビールは冷たければ冷たいほどおいしい。
3.山は上に行けば行くほど気温が下がる。
4.日本語は使えば使うほど上手になる。
5.考えれば考えるほど分からなくなることもある。
まとめましょう
下線に言葉を入れて本文をまとめてください。
時々全く聞いたこともない店から、電話がかかってきたりすることがある。どうやって電話番号を調べるのだろうか。名簿などを集めて情報を売ったり買ったりしている会社があるということだ。このようにして集めた情報を金儲けに使われるくらいならまだよいが、一人一人の財産、戸籍、思想、宗教などまで管理されてそれが悪用されたりしたら、それこそ恐ろしいことである。
話しましょう
A 第11課を読んで、ある人が次のように言いました。どう思いますか。
「私の会社は、いろいろなところから情報を集めて、ほかの会社に売っています。情報を売るときには、悪用しないという約束で売りますから、他人に自分の生活を管理されるというのは、心配しすぎだと思います」
B 人に喜ばれる電話やインターネットの使い方を考えてみましょう。
略
書きましょう
A―1 。どうして のだろうかと不思議に思った。
例:店の人が娘の名前や年齢、生年月日、通っている大学の名前まで詳しく知っている。
→店の人が娘の名前や年齢、生年月日、通っている大学の名前まで詳しく知っている。どうしてこんなことが起こるのだろうかと不思議に思った。
1.そんなに太っていないのに、若い娘たちは一生懸命ダイエットをしている。
→そんなに太っていないのに、若い娘たちは一生懸命ダイエットをしている。どうしてそんなにやせたいのだろうかと不思議に思った。
2.日本のサラリーマンは毎日残業をして、家に帰るのが遅い。
→日本のサラリーマンは毎日残業をして、家に帰るのが遅い。どうしてもっと家庭を大切にしないのだろうかと不思議に思った。
3.私の友達は、親からお金を送ってもらっているのに、毎日のようにアルバイトをしている。
→私の友達は、親からお金を送ってもらっているのに、毎日のようにアルバイトをしている。どうしてそんなにお金が必要なのだろうかと不思議に思った。
A―2 くらいならまだ許せるが、 たら、それこそ 。
例: 金もうけに使うD悪用される
→個人の情報が金もうけに使われるくらいならまだ許せるが、それが悪用されたら、それこそ恐ろしいことである。
1.親にうそを言うD人の物をぬすむ
→ 子供が親にうそを言うくらいならまだ許せるが、ほかの人にうそを言って、物をぬすんだりしたら、それこそ大変なことである。
2.接待でゴルフに行くD会社のお金を自分のために使う
→ 接待でゴルフに行くくらいならまだ許せるが、会社のお金を自分のために使ったりしたら、それこそ大問題である。
3.お酒を飲んで大声を出すDけんかして相手にけがをさせる
→ お酒を飲んで大声を出すくらいならまだ許せるが、けんかして相手にけがをさせたりしたら、それこそ警察を呼ばなければならない。