最近ずっと迷っていた。
昔は前に進めばよいと考えて、ほかの事はすこしも私の心を揺られることはなかった。しかし、最近は前に進めばいいって、ほんとうに正確的なことであるかどうか、そして、私の「前」はどこであったかということで、戸惑いた。
なんとか、わたしにとっての「前」がない気がしている。「前」がないからこそ、進めなくなる。
先日、会社の車にいたとき、まどに肩を寄せてそとのビルと建築を見ながら、突然にあの人を思い出した。そのやさしさ、微笑み、私の頭を撫でりながら、「いいから、いいから」と言ってくれた情景など、頭の中に浮かんでいた。しかも、心が私に支配されなくなるように、眼が潤くなって、ちょっと涙が出さそうとういところだった。「あの人を思い出すということは、私は強くではないとの証拠です。」
插入表情